レストランの社長さんなどがこう言うのを時どき耳にします。
「食後の片付けは次のお客様を気持ちよく迎えるためですから、精一杯きれいにしよう、と声をかけているのですが、社員たちは中途半端にしか片付けないのです」と。

社長は修業時代からそういうことを身につけてきました。
だから、不満を感じるのは当然です。
それは当然のことですが、ここで原因は、つまり問題となるのは、その社長がそのこと以外のことも含めてお客様を大切にする行動を取り続けているのかとうか、さらにもう一つ、自ら社員に教えるシステムを作っているのかとうかです。

つまり社員が思うように動いてくれないと考える社長と、自分の指導ができてはいないと考える社長とがいるのですが、社員が原因だと考える社長は往々にして自分のやり方を変えないで別の言い方をしたり、ただただ口やかましくなるだけです。
そうではなくて、自分の指導力のほうこそが問題なのだと考える社長は、自分のやり方の何を変えたら良いのだろうかと考え、共に切確琢磨をして、指導力を身につけることになるでしょう。

不出来なことを自分の失敗と認め、失敗を繰り返さないためには、原因を人に押しつけないことが先ず大切なこととなるのです。