無限提言130回 2月号

2017年 全国クライアント新発式 スピーチより

新発式では、過去一貫して「哲学実践のキーワード」ともなる「年間テーマ」を、皆様と共有致してまいりました。本年も、すでにご承知のように、そのテーマをKAKUSINと設定いたしました。このアルファベットのKAKUSINには、3つの意味合いが含まれております。それは、

  1. 信じて疑わない「確信」
  2. 物事の中心となる「核心」
  3. 新たに革める「革新」です。

さらに、付言するならば、そこに秘めたサブテーマは「スピード」であります。実に、私達は予(かね)てより「speed is power」と申し上げ続けてもおります。

さて、3つのKAKUSINでありますが、
第一に『確信』がない(弱い)から迷い、打つ手が遅くれる。何より迷いは停滞を生む。
第二に『核心』がないから臆病になる。また、臆病者は何もできない、何もしない。
第三に『革新』がないから前進もない。また、前進しないということ自体、それは既に後退である、と考えております。

では、なぜ今「KAKUSIN」なのか?
結論を先に申し上げさせていただくならば、『時代・現実、その未来に「確かなもの」などない。唯一「確かなもの」は、自己自身であり、普遍の哲学以外にはない』ということであります。
昨今の世界経済の停滞、またはグローバル社会の混迷は、果たして「確かなもの」だったのでしょうか? はたまた、国内状勢に於いても、国内経済を揺り動かした、あの東日本大震災、または、九州地方の度重なる災害は「確実」なものとして認識できていたでしょうか? そして、それぞれの業界の今現在を、過去に於いて確かな事として認識できていたでしょうか?
つまり「現実・未来は、何が起こるかわからないと実感をもって思うのです。
実際、想像以上の出来事に遭遇し「想定外」と連呼された、あの大津波の脅威も、実は、想定外なのではなく、未来は誰にも想定できないものだったのではないでしょうか?
そのような「不確かな現実と未来」を生き抜いていかなければならないとしたならば、どのような不測の事態に対しても、一切動じない、あるいは微動だにしない「KAKUSIN」を得ることこそが、今後ますます問われる時代環境になるであろうと考えます。

改めて
『確信』は実践のスピードをアップさせます。
『核心』は実践に勇気を与えてくれます。
『革新』は実践の確かな一歩となります。
この事を、まず以て申し上げさせていただきながら、さらに、カウンセリングにおける現実的な姿を借りて続けさせていただきたいと思います。

先ず、カウンセリングでは、こんな声を耳にいたします。
「カウンセリングを受け自己変革に取り組み、確かに会社の雰囲気は良くなったけれども、それが売上や利益と云った業績に連動しない
または「カウンセリングを通じて様々な気付きがあり、現場を変えようと色々やっても、数字という結果は変わらないなどと・・・。まさに「KAKUSIN」が問われている現状であると考えます。

確かに、自己変革に取り組んでいることは認めますし、様々な実践の努力も認めます。ただ「自分が変われば結果は変わる」「必ず変わる」という「確信」が弱いのです。「結果を変えるための哲学ではなく、自己変革の哲学なのだ」という事の本質に対する「核心」が不十分なのです。そして、結果が出ないと躊躇(ためら)うのではなく、絶え間ない「革新」の連続が問われ続けているのだという認識が欠けているのではないでしょうか?

まして、「自分は変わっているのに結果は変わらない」という認識は、これ「慢心」です。
この「錯覚」は、自分自身を見失う元凶ともなります。

重ねて申し添えるならば、雰囲気が良くなったのは確かですが、それは仮に「マイナス10」が「マイナス5」に改善されたに過ぎないと考えられます。つまり、未だマイナスの状態が続いているが故に、結果に連動していないのです。
「自己変革」及び「実践の努力」によって、社内の雰囲気や業務改善がなされたことと「マイナスがプラス」に転じることとは、決してイコールではないことを理解する必要があります。
譬(たと)えるならば、今ではあまり目にしない「手押し井戸」。
ご存じのように「井戸水」を汲み上げるには「呼び水」が必要です。それは「呼び水」によって隙間を埋めて配管内の気密性を高めるために行います。これによって配管内部から空気を抜き取り、必要な真空状態をつくりだします。まさに「水が水を呼ぶ」のです。

つまり、自己変革と云う呼び水によって、組織内の人間関係という隙間を埋め団結と云う気密性を高める、そして組織内部から不平や不満といった空気を取り除き、結果の変革に必要な真空状態、いわゆる意思統一された組織をつくりだす。まさに「自己変革が、結果の変革を呼ぶ」となるのではないでしょうか。
それでも結果が出ない現実は・・・。
手押し井戸の場合、その深さは概ね7・8メートルと言われています。場所によって違いもありますが、何より手押しです。一度や二度では汲み上がりません。結構な労力が必要です。それを出ない!出ない!といって、その押すのを止めてしまえば、また戻ってしまいます。まして諦めてしまえば、それまでです。すぐそこまで水が上がってきているかも知れません。しかし、まだ結果が見えていない。
だからこそ「KAKUSIN」なのだと考えます。

さらにはこんな声も・・・。
「哲学だけでは結果は出ないのではないか?思うに、能力と方法が哲学と相まって結果は出るのではないか?」と。
仮に、能力がなく打つべき手段も方法も全く行っていないという前提であれば、確かにそうとも言えますが、果たして、現実的にそうでしょうか?
私達は、その前提に於いて、一人ひとり違う「個性と能力」を持っていると考えています。「個性を引き出し」「能力を最大限に発揮する」ための「アンリミ哲学」であると固く信じております。
『能力がないのではなく、発揮できていない』
『方法が悪いのではなく、活かされていない』
私達は、それこそが真実であろうと考えています!
つまり、私たちが目指すところの「哲学の体得」という現象は、今現在有している「能力と方法」が活かされているかどうかに現れるのです。結果が出ないことで「能力と方法」を疑うのではなく、自己自身とスタッフ一人ひとりの可能性を信じて疑わない。まさに「確信」です。

ここに重ね重ね申し上げます。
『確信』はあらゆる事態(クレーム)への対応スピードをアップさせます。
『核心』はあらゆる事態(事件・事故)に対し迷わず勇気ある行動を生みます。
『革新』はあらゆる事態(変化)への確かな布石となります。

と申し上げ、新年のメッセージといたします。

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