無限提言140回 12月号

ミッションが支えになる

まもなく2017年に区切りをつけ、新たな一年をスタートする。いくつかの企業では、経営方針発表会やキックオフ・ミーティングと称した式典を催し、全体像であるビジョンや新たな目標を掲げることでしょう。
私たちアンリミテッドでは“新発式”と称し、大事にしています。全スタッフが年に1回、各地から集い合い、新たな決意を起こすための式典です。あるクライアントは“新発式”を見て、自社でも開催されているようです。
その式典で、私たちがこだわっていることは“ミッション(使命感)”です。ビジョンや目標を支える“ミッション”です。つまり、“何のためにやるんだ”と云うことを共有することであり、一人ひとりにその自覚を促すことでもあります。

しかし、どうしてもミッションと云うと窮屈に感じられるのかもしれません。
私が結婚式場の総支配人として現場を指揮している時に、弊社創立者から「皿洗いをされているパートさん達がいなかったら、どうする?」と問いかけられたことがありました。
私は率直に「困ります」と応えると、「では、その方々に日頃、何と声を掛けているんだ?」と、さらに聞かれる。私は「いや、ご苦労さまです」と。
そこで創立者は「それは労いだけれども、皆様がいないと立派な披露宴も、お祝い事も、感動もできないのです」と伝えるのだと指導されました。
つまり、この仕事は単なる皿洗いではないのだと。
それから、パートさん達を自宅まで送る時や、休憩時間にお茶を飲む場面で、そのようなことを飾らず、素朴に、私は伝えてきました。
そうすると、まさにモチベーションが上がってくるのを感じました。

大事なことは『どんな仕事でも、誰かの役に立っている。役に立っていない仕事はない』と云うことです。
全ての仕事、全ての人には、かけがえのないミッションが必ずある。自らがミッションを発見し、自覚することで、日常生活にも、仕事にも、更なる喜びや充実感が生まれると思います。

 

持つべきプライド

そこで思うのは、全てのスタッフそれぞれにミッションを自覚することが望ましいことです。しかし、現実は、なかなか難しい。前回紹介したイソップ童話“三人のレンガ職人”のように三者三様です。
それでも自分の仕事に“プライド”があれば、同じことを同じようにやっても結果は同じとは限らないのではないでしょうか。

一言で“プライド”と云っても様々です。
前述した結婚式場は、選ばれない理由のほうが簡単に見つかるような結婚式場でした。その営業先にて「なぜ、おまえの結婚式場で式を挙げるのか?」と言われる。そこで私は、「新郎新婦を想う気持ちはどこにも負けません!他よりも良い結婚式にします!」と。
これしかありませんでした。もちろんその裏付けとして、他式場がやらないことや自分たちがやれること、それら全ての実践もしていました。
そうして、テクニックではない熱意や、自分に偽りのない想いがプライドとなり、それが相手に伝わる。
そして、「あなたに任せます」となりました。

つまり、私たちが持つべきプライドとは、ヒューマニズム溢れた利他スピリッツであり、周りの人々の幸せの現実化を強烈に想い続ける自分です。
また、立場ではなく職業人、社会人、一人の人間としてのプライドです。
しかし、それは単なるお人好しのプライドではいけません。仕事における能力面も磨きながらも、正しい哲学を学び続ける。これら両方の裏付けがあるプライドが大事なのではないでしょうか。

こうした“プライド”という実体が存在すれば、たとえ環境が厳しくなっても、めげないで何とかしようとなります。また、次々と手を打てる。
しかし、反対にプライドが弱い、または、欠如しているならば、全てに躊躇し、ネガティブになってしまうばかりです。
だからこそ私たちは、正しい哲理を学び続けると共に、本質と現実の両面において“新たなる挑戦”をして参りたい。

 

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