新・無限提言 ~希望の明日へ~

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若手スタッフが辞めてしまう! -人を育てる4

 

 

元号が『平成』から『令和』へと変わりました。思えば、時代と共に人材教育の難しさも変化してきていると感じます。

この5月、世の中では10連休、大型連休だと賑わっていますが、飲食業などにとっては書き入れ時であると共に、アルバイトはじめスタッフの確保、モチベーションの維持が非常に難しい面があります。

ニュースでも取り上げられた外食チェーンやコンビニで起きた問題。アルバイトスタッフが意図的に問題行動を自ら動画投稿する。なかなか理解し難い行動ではないかと思います。

また実際に、あるクライアントの社長からあった話ですが、昨日まで元気に出勤していたスタッフが次の日から突然来なくなってしまった。理由を確かめると心身の問題だとのこと。そのような予兆は全く気付かなかったし、思い当たらない。全く理解できないと。社労士に相談するなど対応はしたものの 、必要最小限の人員で経営している中小企業にとって非常に大きな問題となります。

相手を理解することの難しさはこれまでもお話ししてきましたが、時代が移り変わる象徴的なこの時に、私たちに何が問われているのか、あらためて考えていきましょう。

 

育成にあたって優先すべきは?

「最近の若者はすぐに辞めてしまう、どうしたものでしょう」と相談されることがあります。

どういうスタッフが何を理由に、どういう辞め方をするのかで、アドバイスの中身は違ってきます。会社の魅力という問題もあれば、スタッフ自身の問題もあります。

ですから、辞めることに対する捉え方は一概には言えませんが、確かに世間の話題に耳を傾けると、そこには『ゆとり世代』と言われる特徴があるようです。厳しさに弱い、プライベート重視、貪欲さに欠ける、等々と。そうした彼らに、さらなる向上心を持たせ、より積極的に仕事に取り組むようにするにはと悩むリーダーは少なくないようです。

よく言われることで、過去と他人を変えることはできませんが、未来と自分を変えることはできます。つまり、ゆとり世代といわれる若者たちの傾向性や彼らが受けてきた教育を変えることはできません。しかし、彼らを育成するこちら側の姿勢と、彼らを成長へと導く育成方法や育成の中身は変えることができます。本当の意味で問われているのは、そうした若者たちを採用し、どう育成していくのかという我々企業側です。

多くの場合、企業は仕事の能力や技術的なことを教えます。しかし、優先すべきは人間教育です。すなわち、知識や能力を活かすベースとなる、人生観や仕事観、目的観や使命感といった職業人としての基本です。我々はどこか、能力や成果に重点をおく傾向が染みついています。仕事の出来るできない、能力の高い低い、等々。そしてその結果、自分が認める基準に達しないスタッフをどうしても責めてしまうものです。

しかし、アンリミ哲学が目指すものは、親は子を守るように『上司は部下を守る』です。部下を守る視点として大事なことは、自分の基準ではなく、スタッフ一人ひとりの今の状態を基準にして相手を見ることです。

「なんでできないんだ」というような責める姿勢が生じるのは、「このくらいはできるだろう」と自分の基準で見てしまっているからではないでしょうか。そうではなく、相手の現状を基準にし、「さらなる成長へ導くには」という前向きな発想をすることが大切です。

 

理解は出来ずとも・・・

確かに、世代によって特徴や傾向性はあるかもしれません。しかし実際には、一人ひとり違います。厳しく言って奮起するタイプ、優しく教えて向上心を伸ばすタイプ、等々。また、育成の方向性もスタッフによって違います。「もっと積極的に」であったり、「もっと慎重に」であったりと。それら一人ひとり違う人間を一律に育成しようとすれば、思うように成長しないスタッフがでてくるのは当然のことです。

つまりは、人間一人ひとりを知ることです。とはいえ、若者たちを見ていると、理解に苦しむことが多いのも現実です。どうしても、『それはおかしいだろう』と思うことがあります。理解できないのはもっともです。我々とはまったく違う教育と時代観のなかで育ってきたわけですから。危ぶまれるのは、理解しようと努めているのに理解できずに、『リカイ』が『イカリ』になってしまうことです。

理解できずとも、認識する、それが大切だと思うのです。「最近の若者はそうなっているのか」、「この人はそういう考え方をするのか」と現実を認識することです。そこに葛藤はないのかと言えば、あります。『ありえない』とか『俺たちの頃は』といった思いはなかなか拭えません。そうした思いをもちながらも、目の前にいる〝一個の人間〟を認識するのです。

とかく、私たちは自分の基準や善悪の判断を先にもってきてしまうものです。認識せずして、こちら側の考えや価値観を一方的に教え込もうとしても、逆効果になるばかり。もちろん、現状を認識し、それでよしと妥協するのではありません。よくよく相手を認識したうえで、成長する方向へと導くのです。人間尊重をベースに、確かな人生観を育む企業を目指していきたい。

 

参考書籍

「アンリミテッド・フィロソフィー」

P39ー40 人材育成―組織の団結   P128 人の心を知る努力

2019-05-01|

サブリーダーの育成  - 人を育てる3

『人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり』

「人材」を登用し、「人材」の力を生かしていくことによって勝ち抜いた戦国の名将・武田信玄の言葉とされています。

個性豊かな武将達が活躍し、戦国最強といわれた武田軍。その中心にいた信玄の人に対する見方・考え方が表れた言葉として、冒頭の一文はたいへん有名です。私たち企業の浮沈も言うまでもなく『人』によるものと考えます。その中でも、大変大事な「サブリーダー」について今回は考えていきたいと思います。

アリミテッドの経営者セミナー

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2019-04-02|

人を大事にすることとは  - 人を育てる2

 

「アンリミさんから度々言われて、スタッフやその家族も含め人を大事にする大切さは感じていますが、具体的にはどういうことなのか、ボンヤリとしています」と、先日ある合同勉強会で質問を受けました。

今回は、人を大事にすることとはどういうことなのか?とのポイントで学んでいきたいと思います。

 

結果において良くする

我々の目指す哲学は、人間を大事にする哲学です。そのために、相手を知る、苦しみを取り除く、喜びを提供する、等々のことを提唱しています。こうした実践規範がある一方で、これらのことを実践しなければ、人を大事にしていないことになるのでしょうか。

たとえば、親は我が子を無条件に愛し大事にしています。けれども、子供のことで知らないことは数多くありますし、苦しんでいることに気づかないこともあります、また、気づいたとしても対処できないこともあります。このことを指して、子供を大事にしていないとなるのでしょうか。人を大事にするとはどういうことなのか。

人を大事にするとは、結果において相手を良くすることだと考えます。仕事に行き詰っているスタッフがいる場合、方法論をアドバイスすることもあるし、手伝うこともあります。もしくは、厳しく叱咤激励することもあります。やり方は様々ですが、大事なことは、その場の仕事をクリアすることでなく、今困っていることを通して、同じことで将来、困らないようにしてあげることです。この点を見失うと、大事にしているつもりが、結果的に大事にしていないことになることもあります。

たとえば、お金に困った友人にお金を貸す。そのこと自体は善意だし悪いことではありません、友人はピンチをしのぐことができ非常に感謝します。しかしこうしたケースでは、友人がさらに借金を増やすことは少なくありません。そればかりか、さらに大きな問題が起こり、お互いが傷ついてしまうこともあります。

つまり、目先の対応をすることが、人を大事にするとは限らないということです。もちろん、できる限りの手助けや、アドバイスは大切です。ですが、大前提に、結果として相手が良くなることが大切です。

 

 

根本から良くしてあげる

人を大事にすることは、やり方・方法ではありません。相手を知ろうと会話を重ね、懇親を図ろうと食事をし、困っていれば助け、記念日にはプレゼントをする、それなのに、相手からは感謝も喜びも感じない。そして、スタッフを大事にすれば業績は上がると学んだはずなのに、業績が上がらないといった声を聞くことがあります。

実は、やり方・方法をいくら追求しても、人を大事にすることはできません。人を大事にする、それは、親睦を深めることが目的ではありません。一時の喜びを提供することが目的でもありません。まして、会社のために人を大事にするのでもありません。人を大事にするのは、相手の幸せのためです。

つまりそれは、根本から良くしてあげることです。課題に挑戦する勇気を育むこと、周りから好かれる人にすること、信頼される人にすること、そして行き着くところは、人生観や使命感、より正しい目的観へと導くことです。

 

 

自身の境涯以上には、人を大事にすることはできない

人を大事にするうえで、極めて大切なことは、自身の器、境涯(きょうがい)です。自身の器(境涯)以上には、人を大事にすることはできない。別な言い方をすれば、自身の心の根底で、どれだけ相手の幸せを追求しているのか。ここに、人を大事にする急所がある。どこまでも自身の成長を志し、人を大事にする一念が高まっていれば、接点が少なくとも、初めて出会った相手であっても、また、特別大げさなことをしなくとも、人を大事にすることができるのです。

スタッフの成長を願い、スタッフを守りたいと願うならば、先ずは自己変革と自己成長です。つまりそれは、より正しい目的観、正しい使命感、そして人間尊重の哲学を我がものにすることです。

 

参考書籍

「アンリミテッド・フィロソフィー」

P39 人材育成   P98 一人を大事にする

2019-03-01|

アンリミテッドはどんな会社なのか?

(2019ニューイヤーコンベンション 主催者挨拶より抜粋)

 

昨年末の12月に、あるクライアントの社長との懇談の折に、あらためてこんな質問をされました。

「ところで米原さん・・アンリミテッドクリエーションは何の会社なの?何を売ってるの?」と。

なかなか一言で申し上げるのが難しい会社なのですが・・本日、初めてご参加頂いている社長・幹部の方々もいらっしゃいますので、その時のやり取りを申し上げますと・・「アンリミテッドクリエーションとはどんな会社なの?」答えて曰く「会社を良くする会社です」。

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2019-02-01|

『出航』~希望の港へ向かって

 

「行き着く港のない船に、風は決して帆を押さない」(ミシェル・ド・モンテーニュ)

 

昨今の混迷する社会と全く先が見えない〝大時化(しけ)の海〟のような経済を背景に、この僅かな一文を重ね読めば、その意味は理解し難くとも、実感するところは、少なからずあるのではないでしょうか?

帆船は逆風をも推進力に変えて、前進するといいます。つまり、どのような状況下に置かれようとも、目的を見失わず、目的地へと向かう信念を失わない限り、〝逆風だから・アゲインストだから〟と言って、帆を降ろし立ち止まっていることはない。また、海が時化ているからといって、臆病に手をこまねいていることもない。もしそうであれば、まさに漂流。大海原を彷徨い流され、座礁するのを待つだけになってしまう。事実、このアゲインストの風を読み、逆風を掴み前進と拡大の力にして進んでいる船=企業も存在しています。

偉大な冒険者として知られる「キャプテン・クック」(イギリス海軍大佐 ジェームズ・クック)の航海エピソードにはこうあります。 (さらに…)

2018-12-28|

自己変革とは 正しい自己認識から  -自己変革に挑戦2

 

 

2018年も総仕上げの時期となりました。こちらをご覧下さっているお一人おひとりにも、この一年、大小さまざまな出来事があったことと思います。

先日、大手自動車メーカーのトップが突然の逮捕、役職を解任されるという驚きのニュースが流れました。各メディアで報酬額の過小記載や私的損失を会社側に付け替えたなどの容疑で逮捕に至ったと報道されておりますが、フランスと日本の行政トップが協議するなど、政治を巻き込んだ大きな問題になってきています。事の真相はこれから明らかにされると思いますが、今回の件を通じて個人的に思うことは、どんなに経営能力を持った人間であっても、自己自身の姿を知ること、正すことは、なかなか難しい面があるのではないかということです。ましてや、その存在自体が大きければ大きいほど、周囲に多大な影響が及ぶ訳で、私たち経営者、トップリーダーにとっては、自己認識の重要性を再認識する出来事ではなかろうかと思います。

私たち自身が、より善く現実を変革していくために、先ず自らを知るためのポイントを考察して参りましょう。

 

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2018-11-30|

スタッフを奮起させたい ー組織の活性化1

 

熱意溢れる社員はたった6%!?

米国最大の調査会社が行った「世界1000万人の就労者への調査から導き出したエンゲージメント※ データ」によると、〝熱意溢れる社員の割合〟という項目で、アメリカ及びカナダの企業内では全体の32%にあたる割合だったのに対し、日本は何と6%という結果だったそうです。調査した139カ国中132位と最下位レベル。〝どちらにも属さない派〟を除けば、70%がやる気のない社員だったとのこと。

調査方法やその中身、あるいは各国の就業状況(実力主義等)が結果に影響している面はあると思います。また「熱意」という目に見えないものでもあり、客観性に欠ける、あるいは熱意という言葉に対する意味合いの違いも有るでしょう。しかし、この結果には、ある種の驚きを覚えました。勤勉で、団結力があり、仲間を大事にし、愛社精神、帰属意識が高いのが日本人との印象が有ります。が、それらは既に過去のものなのでしょうか。

意欲的に仕事に取り組み、自身の課題にも積極的に挑む…そのようなスタッフを望むのはごくノーマルな事でもあります。働く本人にとって意欲をもって働いている状態こそ、最もその人らしい状態と思います。所謂、モチベーションが高い状態。一方で、どうしたらスタッフを奮起させられるのかと、頭を悩ませているリーダーが多いのも事実です。打開策はあるのでしょうか?

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2018-11-06|

出会いによって変わる -自己変革に挑戦1

 

人生は人との出会いで激変する

仕事でもプライベートでも、私達はいろいろな人達に「出会い」ます。人によって、一生の間に出会う人数は異なりますが、人生とは出会いの連続であり、日々の生活は出会いによって綴られています。いつしか忘れてしまう出会いがある一方、強烈な印象を残す出会い、あるいは一瞬で人生を変える出会いもあるでしょう。

自分を変えたり、人生が激変する契機が、人と人との出会いによることは多く、私達は「出会いによって変わる」といえるでしょう。それぞれの出会いをどのように感じ取るかで、私達は良くも悪くも変わります。「あの人との出会いがなければ、いまの自分はない!」という思いを抱いている人もいれば、「あの人と出会ったことが、失敗につながった……」と感じる場合もあるでしょう。同じ人との出会いでも、それをいかに感じ取るかによって、大きな差が生じるのです。しかも、出会いは計算通りにはいきません。こうした出会いという身近な出来事について考えてみます。

 

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2018-10-01|

年間テーマの意義 - 盤石な経営基盤の確立2

 

 

意思統一の柱

今年の夏は、最強の台風、集中豪雨、更には巨大地震と、次々に自然災害に苦しめられました。企業の内部留保は過去最高とのニュースも流れましたが、一部の大企業等がその恩恵に浴しているのみで、実感としては「好況」は感じられないというのが本音です。まさに、経済的にも生活面でも打ち寄せる荒波は止むことがありません。そのような大変な状況のなかで、私たちはどのように経営の舵(かじ)をとっていくか、どのような考え方で臨めばよいのか、また、どう戦っていけばよいのか。
私どもアンリミテッドクリエーションは、この9月1日より会計年度で第2期を開始しました。今期、私達アンリミメンバーは『闘い』という、非常にシンプルで分かりやすい言葉をテーマとして掲げ、戦って参ります。
今回の無限提言では「年間テーマ」について確認したいと思います。

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2018-09-12|

光と影  - 人を育てる1

 

表と裏・事実と内実

光あれば必ず影があるように、一つの事柄には二つの側面がある。ある童謡詩人の詩に、とても感銘を受けたことがある。

『朝焼け小焼けだ大漁だ/大羽(おおば)鰮(いわし)の大漁だ/浜は祭りのようだけど/海の底では何万の/鰮(いわし)のとむらいするだろう』(「大漁」金子みすゞ著)

一つの事象に内包する『光と影』をとらえたこの詩に、ハッとさせられました。『光と影』、一般的には、表と裏と言えば分りやすいかもしれません。ともすると、私たちは目に見える側面で物事を判断してしまうことが多いのではないでしょうか。

 

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2018-08-22|